2014年6月27日金曜日

植物繊維

今日は某大学出版で製造された植物繊維の塊を切断してみます。

今日の題材

題材について詳細説明は省きます。
切ります。
強度100% 速度90%
結果
カバーを1枚切ったのみでした。
その後、速度を段階的に10%ずつ落として10%まで落としてみました。つまり、レーザーの単位面積当たりの熱量を上げてみました。

切断面
ちょっと写真がボケててすいませんが、300頁の半分ぐらい、(つまり150頁程度)切れました。
強度100%速度20~30%あたりで、炎が出始めました。
炎上しないギリギリを探すため、9%まで落としてみました。炎は出ていましたが燃え広がりはしていませんでした。
ただし、既に切断された端は少し燃えていました。

それで、裏返しして、速度9%で10回ほどレーザーを照射すると残りの半分が切断できました。
切断面
切断面は焦げています。
今回は300頁と量が多かったのかもしれません。おそらく全体150ページ程度のものならもう少し楽に切れると思います。


今回の試行で、
レーザーの火力を上げても炎は出るものの、燃え広がりはしないと言うことが分かりました。

2014年6月3日火曜日

浮かび上がる彫刻

学生作品シリーズです。

なんという名前で表現したらよいのかわからないのですが、アクリル上の絵が浮かび上がるものです。エンブレム?看板?
これなんて言う名前なんでしょう。誰か知って人いるいたら、是非教えてください。

eR@sersというのは、ロボカップというロボットの大会に出場した時のチーム名です。

透明アクリルに彫刻をしています。
中にLEDが入っていて、彫刻している部分に光が当たって光ります。
暗くなった時に光らせるとあやしい雰囲気になります。

2014年5月14日水曜日

マンデルブロ集合

レーザーカッターでフラクタルを切り出します。

フラクタルとかマンデルブロって何?
って思う人もいるかもしれませんが、詳しいことはwikipediaなどで調べてみてください。
フラクタル図形の一種だと思ってください。

フラクタルを取り上げたのは
レーザー加工機はコンピュータで制御しているので、
数学的で細かい制御が必要な図形を加工して見たかったためです。


一応数学的な定義に則って、pythonでデータを計算しました。 → python:フラクタル
ベクターデータに関しても、pythonに関するブログに載せました。 → python:フラクタル2


マンデルブロ集合の切り抜き
銀杏の木です。
100mm×150mm×5mm厚
です。

パラメータは
強度100% 速度 4.0%
です。
焦げているので少し強すぎたかもしれません。
レーザー加工は一度で、加工後はパーツは簡単に外れました。
たぶん、もう少し弱めでも十分に貫通していたと思います。


机に飾りました。

当たり前ですが、フラクタルの細かい部分は鈍っていました。
レーザー自体は細かい制御で動いているようですが、木は焦げるので材質によるのかもしれません。



2014年4月3日木曜日

Lasercutting

年度末は何かと立て込んでいたので記事投稿がしばらくおろそかになってしまいました。
すいません。

今日はレーザー加工機のレビューの話です。
レーザー加工機としてUniversal Laser Systemの製品を使っています。

半年経つので、感想を書いておきたいと思います。
評価としては、かなり良いです。
プリセット値も充実しており、やりたい設定はだいたい設定してありました。
プリンタと同様の感覚で使えるのが便利です。
使いやすさについてはよく考えて練られていると思います。

問題は起こりましたが、説明書を見直したらあらかた解決しました。
この半年で起こった問題というと、下の4点ぐらいです。

1) レーザーで木材を切った場合に火が出やすくなった
 → レンズの汚れが原因なので、専用のクリーニング溶液で洗浄

2) 急にPC側から操作できなくなった。
 → 電源ケーブルの加工機側が外れていたので、付け直し。
電源が外れていてもPCとUSB接続されればLEDランプは点灯するらしいです。

3) 樹脂切断時に異臭+煙充満
 → 排気管が外れていたので、付け直し

4) 赤いベクター線を認識させることができない
 → 出力ソフトウェアを変更 (OpenOffice Draw, Adobe Illustrator) 記事参照  


問題2)についてはLEDランプが点灯しているので気づきませんでしたが、メーカに連絡して対応していただき、すぐ治りました。


積層して造形する3Dプリンタとはことなり、レーザーやCNCは切削して造形することができます。
レーザ加工機は切るだけと言えばそれまでですが、CNCフライスとは違った仕上がりになります。
レーザのアドバンテージとしては、CNCのように接触しないので固定する必要もなく、小さい物の加工も可能ですし、食材(例:パン)などの柔らかいものも加工できます。


使い勝手もCNCより手軽で使いやすいです。
ただ、レーザ加工機はラボにある他の加工機械に比べて値段が高い機械なので、気軽に購入を勧められないです。他のメーカなら、もう少し安いものも出ているようですが、他のメーカの物をまだ使ったことがないので、性能についてはなんとも言えません。

しかし、少なくとも購入した製品はいいモノでした。
これを作ったメーカはいい仕事しています。




2014年3月17日月曜日

Raspberry Piケース

最近、Raspberry Piとよばれる小型パソコンが流行っています。
Linuxが動作します。

基板のような感じで販売されているので、そのケースをレーザーカッターで作ったものです。
学生の作品です。






2014年3月14日金曜日

ナイフケース


クジラナイフというものです。
そのケースとスタンド?
革をレーザー加工機で切って縫い合わせています。
下の台は透明アクリルです。


2014年3月13日木曜日

スタンプ 加工

前回作ったスタンプの加工データを元に、レーザーカッターで加工します。

彫刻機能で加工しました。
こんな感じです。
5mm厚カリン材を切りました。
ラスターで加工しました。ラスター(黒)のパラメータは強度100%速度40%です。
ベクターは強度100%速度5%で、四角の周りを二回切っています。


手元にあるゴムの先にくっつけるとスタンプになります。


漢字部分はなんとかできていましたが、周りの円が消えてしまいました。
編集段階でもう少し太めに作るべきでした。
まだまだ改良の余地があります。

そのうち、これで自分用の蔵書印作ってみます。



2014年3月12日水曜日

学生作品


最近、朝来ると、学生の作った作品が置いてあります。
結構凝ったものもあるので、紹介します。





実は、これが何なのかはよくわからないんですが、面白いです。
何かを入れておくためのバスケットのようなものかもしれません。
本人は作り終えた満足感から寝ているようで、応答ありません。





2014年3月11日火曜日

スタンプ 編集

スタンプ作ってみました。


まず、印鑑アプリなどを利用してバーチャル印影を作成します。
ここは自分でフォントを選んで配置してもOKです。
ここでは、illustratorを使ってPNG画像からライブトレース→拡張と選んでベクター化しました。

彫刻されるのは黒色部分なので、図を白黒反転させます。
裏に黒い四角を置きま
した。これでデータの作成できました。
しかし、プリントする際には左右反転させる必要があります。
illustratorの場合、プリントダイアログの設定でできます。

図のように出力の膜面設定を「下(正像)」とします。
おそらくデフォルトでは「上(正像)」となっていると思います。

実際の加工は次回に報告します。









2014年3月10日月曜日

電池入れ

ラボ学生作品です。

バッテリー入れです。
小さいですがよくできています。
アクリル用接着剤を使用しています。

2014年3月7日金曜日

ヘリポート

ラボ学生作品です。
ヘリポートです。つまりヘリコプターを停めるところです。
ラボには飛行ロボットを研究している人もおり、ラジコンヘリコプターが何台かあります。


ヘリが止まっている白い円の部分は彫刻加工したそうです。
それぞれの部品を作って、アクリル接着剤で接着しています。


2014年3月5日水曜日

革小物

ペンチ入れです。
ラボの学生がつくりました。

細長い部分に意味があるのかどうかは不明ですが、
縫い合わせなどは細かい作業なので、よくやったなと言う印象です。

裏側

2014年3月3日月曜日

case 5.4

前回、木箱を作りましたが、同じ設計で別な素材でも試してみました。

白い不透明アクリルを使用しました。
5mm厚です。
部品
部品はこんな感じです。
蓋の模様はうまく抜けませんでした。
使用した樹脂は特に変形しやすいようで強度もあまり強くはありませんので、無理に力を入れると壊れそうです。

これでいいことにしました。



2014年2月28日金曜日

部品

tamiya製のギアドモータを固定するための部品を作りました。
最近、簡単なものならば3Dプリンタでなくても、レーザーカッターで部品を作れるようになりました。



材質は5mm厚の透明アクリルです。
ギアドモータ用固定部品です。

先日作った紗綾型タイルは手ごろなので大きさを記録するためにおいています。
タイルは最小辺が10mmです。つまり70mm×90mmです。

レーザーカッターでアクリルを切り、曲げます。
こんな風に使います。
モータをねじで固定しています。



2014年2月26日水曜日

さやがた4

前回の「さやがた3」で紗綾型タイルを作ってみましたが、
5mm厚のアガチス材は折れやすいので、もう少し厚めの10mm厚アガチス材を切ってみました。


表面
裏面


木材加工実験で10mm厚アガチスが切れることを確認していたので、問題なく切れました。
といっても端の方は火が出ていましたので、ところどころ黒くなっています。


しかし、同じ紗綾型とはいえ、違った印象を受けます。
伝統的な和模様というよりは知育的なパズルのようにも見えます。

アガチスの強度はあまり高くないので、今回作成した10mm厚の紗綾型タイルも大人が力をいれると折れます。
少なくとも、まだ壊れていません。

2014年2月25日火曜日

case 5.3 木箱

底面と組み立てです。

カリン材です。
強度100%速度1.9%で切りました。
少し炎が出ていましたが、一度で切れました。
以前失敗したのは、おそらくレンズが汚れていたせいではないかと思います。

完成
一部壊れてしまいましたが完成です。
若干背面の板が高くなってしまいました。

ちゃんと計算してあるので、開きます。

接着はしていないので、壊れた左側面の板はそのうち作り直します。
模様の切り抜きも残っているところが多いので今後の課題です。

しかし、ひとまず完成と言うことにします。




2014年2月24日月曜日

レーザー加工データの作成方法2

レーザー加工のためのデータ作成について、第2弾です。


今回はOpenOfficeを取り上げます。
ご存知の通り有料のMSWordやMSExcelの替わりに使われるフリーのオフィスソフトパッケージです。
今はversion 4が出ているようです。
昔はsun microsystemsがstarsuiteとかいう名前で売っていたものですが、オープンソフトになり分岐したりと変遷してきました。

その中にdrawというソフトがあります。
これを試しました。
結果からいうと、案外使えます。


線の設定

light redか赤3が有効



ただ、線の色の設定に癖があります。
RGBではなく、色に名前がついています。
日本語版なら赤3とか。
「赤3」がRGBでいう255,0,0で、レーザーカッターシステムでベクターとして認識されます。
しかし、バージョン/言語によってはlight redとして登録されていたりして、統一性がなさすぎです。
ともかく、経験的にそれらしい色を選択すれば何とかなると思います。

線幅は0.00と表示されています。おそらく0.01以下で設定するとこのように表示されるのだと思います。
レーザーカッターのシステム上で赤色(ベクター)として認識

illustratorやinkscapeで使い慣れてしまったので、使いにくい印象しかありませんが、
テンプレートみたいな図形が選べて、
難しいことをしなければ、初心者には使いやすいかもしれません。

学生らは、よくこれを使っています。




2014年2月21日金曜日

ペン立て

ペンたてです。
学生の作品です。



5mm厚アクリルを使用しています。
それぞれの部品を作って、接着しています。
接着は溶剤で溶かしてくっつけるタイプのものを使っています。

構造が単純で、透明なアクリルということもあり、シンプルでいいと思います。
上から見るとubuntuのマークに似ていますが、本人は特に意識したわけではないようです。



2014年2月20日木曜日

IQLight 3

最近、レクチャをしているので、学生にもレーザーカッターの使い方を教えていますが、
春休みにも関わらず、学生たちも大学に来て工作しています。

今日はその作品の一つを紹介します。
IQLight

素材は1mm厚のポリプロピレンです。

大きさを参照のために先日作った紗綾型タイルを置いてみました。
紗綾型タイルは9cm×7cm×1cm厚です。
結構大きいです。
まだ未完成らしく裏側は閉じていません。



これまでのIQLightに関する記事のリンクです。
IQLightの作成
IQLightの展示


2014年2月19日水曜日

木材加工実験 7

木材加工の実験します。
今回は10mm厚のアガチス材です。

アガチス材は比較的安価で近くのホームセンターでたくさん売っているのでこれを選びました。
今までは5mm厚の木材を実験してみましたが、もう少し厚い木材でも実験するべきと考えて試してみました。
10mm厚の120mm幅です。
最近の木材加工実験と同様に網目状の切断加工をします。

網目状加工
強度100%速度2.0%です。
だいたい貫通しています。
裏面

5mm厚以上のものは、難しいと思っていましたが、レンズを毎度掃除してベストコンディションにしておけば、10mmアガチス材なら加工できそうです。



天井にかざしてみると光が見えますが、ところどころ貫通しきれていないところがあります。
ですが、これくらなら許容範囲かと思います。
加工中、炎が少し出ていましたので、これ以上強くはしませんでしたが、炎が広がることもなく、このくらいのパラメータならぎりぎりなんとかなりそうです。

しかし、10mm厚と厚いせいかほとんど曲がりません。




2014年2月18日火曜日

レーザー加工データの作成方法

これまで、レーザー加工機で加工する際のデータはillustratorで作ってきました。
が、adobeの製品で高額なので学生などは簡単に使えません。
よってフリーソフトで代用できないかと考えていました。

各ソフトウェアについて試してみましたので、それぞれのレーザ加工機を使う上での使い勝手の考察をします。
ということで、はじめは前述のinkscapeについてです。

いわゆるフリーのドローソフトです。
標準でsvg出力しますし、pdfやeps出力ができるので、便利です。
細かいキーや機能に違いはありますが、illustratorと似たような操作感があります。
ベジェ曲線が使えるので、凝ればかなりのものが作れると思います。


塗りや線の色もRGB,HSVなどで指定できるのでレーザーの場合は
赤線に指定する場合、RGBで255,0,0として数値で指定しています。


特にレーザーアプリケーション側でベクターとして認識されるには
線幅を0.001ptに設定しなければいけないので、
その部分の設定なかなかうまくいきませんでした。
線幅の設定はできるのですが、少なくともレーザー加工機でベクター線としては認識できないようです。

inkscapeはフリーで気軽に使えるところがいいところなのですが、
残念ながらこれでは最終的な出力ができません。
なので、大抵は自宅でinkscapeで作成してpdf出力後、illustratorで出力して加工するという使い方をしています。