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2014年2月19日水曜日

木材加工実験 7

木材加工の実験します。
今回は10mm厚のアガチス材です。

アガチス材は比較的安価で近くのホームセンターでたくさん売っているのでこれを選びました。
今までは5mm厚の木材を実験してみましたが、もう少し厚い木材でも実験するべきと考えて試してみました。
10mm厚の120mm幅です。
最近の木材加工実験と同様に網目状の切断加工をします。

網目状加工
強度100%速度2.0%です。
だいたい貫通しています。
裏面

5mm厚以上のものは、難しいと思っていましたが、レンズを毎度掃除してベストコンディションにしておけば、10mmアガチス材なら加工できそうです。



天井にかざしてみると光が見えますが、ところどころ貫通しきれていないところがあります。
ですが、これくらなら許容範囲かと思います。
加工中、炎が少し出ていましたので、これ以上強くはしませんでしたが、炎が広がることもなく、このくらいのパラメータならぎりぎりなんとかなりそうです。

しかし、10mm厚と厚いせいかほとんど曲がりません。




2014年2月12日水曜日

木材加工実験 6

今回は再度黒檀にチャレンジしてみました。


強度100%速度20%で前回・前々回同様網目状にレーザ加工しました。

結果、かなり炎が出て危なそうなので止めました。
炎上しているにも関わらず貫通しない。
強度をあげるわけにもいかず、強度を下げても貫通しないと意味が無いため、戦略的撤退です…orz
まあ、以前の実験結果から予想はついていましたが。
前回までの成果は記事リンクからどうぞ

裏面

ここで何もせず止めてしまうのももったいないので、裏面も同じようにレーザー照射して加工してみました。
しかし曲がらず。
固いままです。
側面をみると

レーザが半分も届いていないような様子です。
ほとんどわかっていましたが、黒檀はレーザー加工による切断ができませんでした。
難しいです。




2014年2月7日金曜日

木材加工実験 5

木材加工実験の5です。

今日はチークです。
学術名:Tectona grandisです。南アジア(インドから東南アジアなど)にかけて分布し、
家具などに使われる硬めの木です。
黒めの色合いでまっすぐな木目が落ち着いた印象です。耐水、対虫です。

強度100%
速度4.0/3.5/3.0/2.5/2.0%です。
前回同様網目状の加工で比較しました。


2.0%は少し炎がでていましたが燃えているというほどではなく、比較的煙が多くでます。



表面

加工裏面
白い煙が出ていたせいか貫通していないところがあります。
チーク材の場合速度2.0ぐらいがちょうどいいようです。

曲がり具合

貫通していないところがあったせいかあまり曲がりません。
曲がり具合を測ってもよかったのですが、その前にあっさり折れました。
あまり曲げすぎると壊れます。


2014年2月4日火曜日

木材加工実験 4

木材の加工実験してみましたので、今日はそのレポートです。

今日の素材はケヤキです。
ご存知の通りケヤキは日本で自生し流通している木材です。
関東なら普通にそこらへんに生えています。

比重はそんなに高くありませんが、硬めの木です。
広葉樹で学術名はZelkova serrataです。

素材は東急ハンズで購入して使用しました。
5mm厚で規格が統一されているのが実験に都合良いです。

強度100%で速度を4.0%/3.5%/3.0%/2.5%/2.0%/1.8%(図の下→上)
としました。
速度が遅いほどエネルギー密度が高くなります。つまり1.8%が最も単位面積当たりのエネルギーが高いです。


表面裏面

図の上の方ほど火力が強く(速度が遅く)なっています。

これまでの加工からもわかる通り、速度を落としすぎると炎上し炭化してしまいます。
かといって、速度を落とすと貫通しなくなってしまい、加工が面倒になります。
そのため、貫通しつつ炎の出ないパラメータを探す必要があります。
更に、木材は多種多様で燃えやすい木もあれば燃えにくい木もあり、レーザ加工に都合がいいかどうかは通常のCNCなど切削の都合とは異なります。
そのため、種類によってそれぞれ試す必要があります。

いままでは単純な直線や鋸型の切断をしてきましたが、線の密集した細かい加工は熱量がたまりやすいせいか炎上しやすいという性質がわかりました。
そのため、今回は網目状の加工をしてみました。

線分の長さは10.0mmで段違いにしています。
5段分同じパラメータで加工しています。
線分間の距離は縦方向横方向共に2.0mmとしました。


加工中の様子ですが、
炎は2.0%以下(2.0%と1.8%)で出ていました。
表面と裏面が黒く焦げています。
しかし炭化というほどではありませんでした。

3.5%以上ではレーザーが貫通していないところもあるため、ケヤキでの最適な加工パラメータは速度2.5か3.0%ぐらいです。


こんな風に曲がります。

2014年1月16日木曜日

シリーズもののまとめ

シリーズものになっている記事をまとめてみました。

レーザー加工

実験シリーズ

1.木材実験
  • 実験1 パオロッサ、ウォルナッツ(胡桃)、エボニー(黒檀)
  • 実験2 バルサ
  • 実験3 アガチス
2.石材実験

歯車製作
革手袋製作

ロボット展見学

2014年1月3日金曜日

実験 パン1

実験シリーズ第5段はパンです。
先日、パンに焼印を付けてみましたが、裁断についてはまだ達成できていなかったので、試してみました。

使用したのは食パン(超熟)です。半斤サイズを6枚の厚さに切ったものです。実際は食べきれないので、3枚入りのものを購入しました。実際の厚みは約20mmでした。


食パン

強度100% 速度1.2/1.3/1.4/1.5/1.6/1.7%と変化させています。裁断は購入後数時間以内、開封後30分以内です。

裁断の試行
図の左が最も熱量が強いです。
大抵の木材ならもう炎上しているレベルですが、パンは水分が多いせいか炎は出ません。下にはガラスを敷いています。
一番右だけ変に切れていますが、照射面の高さを間違ってしまったのでレーザー焦点があわなくて失敗したものです。

裁断断面

速度1.2%の今回一番熱量が高い条件でようやく下までレーザが到達していましたが、完全には切れていません。
香ばしそうに見えるかもしれませんが、断面部分の味は苦いです。









2013年12月17日火曜日

Xmas nativity2

今回もXmas特集です。
前回はアガチス材でnativity部品を切り出しましたが、今回はその仕上げです。

焦げ臭
まず、焦げ臭の対策。
炭は水で洗ってもとれないこともないですが、タールが付着しているので、切断面をアルコールで拭きました。アルコールで拭くと結構きれいになりました。


修理
次に修理です。
早くもラクダの足が取れました。取れたというか一番細い場所で折れました。木目を横向きに、ラクダのパーツを作ってしまったためです。
レーザーカッターだと方向に限らず簡単に切れてしまうので、木材は木目に沿って割れやすいことをすっかり忘れていました。
基本的なことですが大事です。
ということで、今度は丈夫なパオロッサ材でラクダの細い足が木目にしたがうように作りなおしました。
パオロッサはたいして炎もでないし、すんなり切れるし、固くて割れにくいです。
賢者も欠けていたのでパオロッサで作り直し
椰子の木はウォルナッツ材で作り直し
木材を変えたのは実験シリーズで使った木があまっていたからです。
これらの硬い木は壊れにくいのでレーザーによる小さい部品加工に向いています。

仕上げ
表面の炭を拭き取って、
ついでに透明ニスを塗っておきました。
アガチス材は木っぽい落ち付いた色になりました。
パオロッサは赤茶色が鮮やかになった気がします。
ウォルナッツは桐のような木目でしたが、ニスを塗ると色が濃くなりました。
同じニスでも木毎に違う仕上がりになります。


2013年12月5日木曜日

レーザー加工実験シリーズ



このブログ結構記事もたまってきました。

もともと自分のための備忘録も兼ねていたのですが、必要な情報がどこに行ったのか探すのに時間がかかる場合もあるため、まとめておくことにしました。

これまでのレーザ加工に関する実験をリンクとしてまとめてみました。

木材
実験1 パオロッサ、ウォルナッツ(胡桃)、エボニー(黒檀)
 重い木を中心に加工の比較
実験2 バルサ
 軽い木
実験3 アガチス
 中間の木

石材
実験1 パリン石
 レーザ強度変化による照射部分の比較



もし他に試してほしいことがあれば、言ってください。考慮します。
但し、趣味でやっているので、材料費はフトコロ具合によります。
厚い紫檀材を切って欲しいと言われても、切る気になれません...。
というか買えないか。


2013年12月4日水曜日

実験 石材1

実験シリーズです。

今回は石材のレーザー加工に関する実験です。
印鑑として使用する石材を加工します。

石材はハンズに売っているパリン石を買ってきました。
実験なので、安い石にしました。一応材料費は自分のフトコロから出しています。

これは印鑑などを作るときに使う石です。
サイズは1.3mm×1.3mm×45mmです。


石材もレーザー加工できるらしいのですが、どの程度のことが出来るかが情報が少なくてよくわかりませんでした。
で、ためしにやって見たら石が溶けて破片が飛んでいました。
あわててレーザーを途中で止めましたが、表面はボロボロでした。かなり焦りました。
何事にも試しは重要です。

今回実験をしたのは、まずはレーザーの強度の違いの効果を見てみたいと思ったためです。
速度は1.6%と固定しました。木材実験で木材(黒檀など)を切った時と同じです。
強度を5, 10, 15, 20, 25, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 100%
と変えていきました。
強度5%ぐらい






 火花もだんだん大きくなっていきます。

照射面を横から見た図

強度を上げると周りが黒くなっていき、残った線も太くなってゆきます。
30%あたりから線の周りに黒い焦げ跡が出ています。
90%あたりになると後から見ると照射部分が少し光っています。
石英などの物質が溶けて固まっているのかもしれません。


まだ行けそうだったので、ついでに強度100%のまま速度を落としていきました。
1.5,1.4, 1.3, 1.2, 1.1, 1.0, 0.9, 0.8, 0.7
と0.1%刻みで変化させています。
速度1.5% このあたりから火花(スパーク)



強度100%速度0.7%
今回最もレーザー強


左面が強度変更、右面が強度100%速度1.5~0.7%

この図の左面より右面の方が単位面積当たりのレーザーのエネルギーが強いです。
手前から奥にかけて、強くなっています。
レーザー照射された部分は削れて行くというより、溶けて盛り上がってきています。

少なくとも今回試した石材に関して言うならば、レーザーだけで版画や印のようなものを作るのは難しそうです。


最後のあたりは黒く変色

ここまでやっておいてなんですが、あまり強度を上げると、溶ける部分が多くなって繊細な線の加工ができません。
始めにためしてみた強度10~30%速度1.6%あたりがちょうどいいのではないかと思います。

しかし、試しにラスタモードで彫刻してみたところ、何度もレーザーを当てていると、削れる部分が増えて、残しておきたい線が細くなっていきます。
石の彫刻に関してはちょうどいいパラメータを探す必要があるようです。
今後の課題です。





2013年11月18日月曜日

先日3Dプリンタで出力して失敗したFLYING DISCですが、
もう一度作り直してみましたが、やっぱりだめでした。大きいものを作るとABSかPLAが反り返ってサポートの結合部分がはがれやすくなるようです。
大きい物体を作った場合、サポート材の除去が簡単になる反面、サポート材で支えが弱くなるという問題があるらしいです。
なので、斜めに出力した場合途中で倒れやすくなるということになるのではないかと思います。

2枚の中途半端なFLYING DISCですが、せっかくなので、実験しつつ半分ずつくっつけてみることにしました。

切断。
ベクターモード 強度100% 速度1.6%
木材の時と同じパラメータで、強めです。
PLAのDISCは燃えずに切断されていました。




切断面 少し溶けている

半円同士結合



表面に均等にレーザーを照射してみます。

上半分のみレーザー照射

強度80% 速度100%
樹脂として設定された値よりは強度が高いです。


3Dプリンタで出力したものは積層の縞が残ります。レーザーのラスターで照射したら滑らかになるかなと思いましたが、そんなに簡単にはいかないようです。でもレーザー照射した方が気持ち滑らかな気がします。

2回目照射
強度100% 速度100%

照射した面が滑らかになってきたので光沢が出てきました。
強めにレーザーを照射してみましたが、試した範囲では炎上しませんでした。

しかし、熱を加えすぎたせいで表面が凸凹になってしまいました。
ということでこれもまた失敗作なので、失敗タグを付けました。




2013年10月24日木曜日

実験 木材3

実験シリーズ3です。
まだ木材編です。今回はアガチス材を調達しました。

アガチス材は南洋桂や新桂とも呼ばれる木材で南太平洋あたりに分布している常緑樹で、ナギモドキ属に属します。学名Agathisとそのままです。



速度を1.6%、2.0%、3.0%、4.0%で加工し比較しました。
アガチス材

切断中 炎が出てます

加工1回目 速度1.6%

加工2回目 速度1.6%

切断面上から速度1.6%・2.0%・3.0%・4.0%
速度1.6%では炎がでて焦げています。
裏面はもう少し黒くなっています。炎が出ると表面より裏面の方が焦げます。


パラメータ変えて試してみてわかったことは
レーザーが強すぎると炎が出て加工面周辺が黒く焦げているということです。

一度に強いレーザーで加工するより、少し弱めで2~3回かけて加工する方が仕上がりが良いです。
アガチス材は炎が出やすいです。
炎の大きさに関して、これまで試した印象だと

 パオロッサ<バルサ<アガチス<黒檀<胡桃

という感じです。
切れにくさとしては

 バルサ<胡桃<アガチス<パオロッサ<黒檀

という印象です。
パオロッサは切れにくいけど炎が出にくいので、何度かレーザーで加工すると切れます。
胡桃は切れやすいけど炎が出やすいので、レーザーの強さに注意が必要です。
そういった意味ではアガチスは中間で比較的切りやすいと思います。

2013年10月23日水曜日

実験 木材2

実験シリーズの2です。

以前、木材として黒檀・胡桃・パオロッサを比較しましたが、今度は近くのホームセンターに行って比較的軽めの木材としてバルサ材を購入して試してみました。

バルサ(Balsa, 学名:Ochroma lagopus)は軽く白いです。アオイ目パンヤ科で南米産です。発泡スチロールのような質感です。
今回使ったバルサ材は5mm厚120mm幅です。
6mm厚×80mm幅です。(修正)



以前の胡桃などと同じパラメータでレーザーを当てたら炎上するような気がしたので、プリセットされていたバルサ材用のパラメータでカットしました。
強度100%速度18%です。速度は大きいほど速く加工するので同じ強度であれば、速度が大きいほど単位面積当たりのレーザが与えるエネルギーは小さくなります。
以前は速度1.6%だったのでレーザーのエネルギーとして10分の一くらいです。
1回目

2回目

3回目
レーザー3回当てたら切れました。
案外炎は出ませんでした。切断面は黒いですが炎上跡はありません。
レーザー強度を強くするとどうなるかはまだわかりませんが、バルサ材は炎が出にくいのかもしれません。
軽くて強度もそんなに無い気がしますが、比較的加工しやすいので使いようによってはいいのかもしれません。