2013年12月27日金曜日

food 1 bread

よくCNCとレーザー加工機の違いについて考えています。
どちらも加工して、形を切る機械ですが、それぞれに得手不得手があります。
食品の加工ってCNCでは難しいことがおおいと思いました。
食品は柔らかいことが多いのが一つの理由です。柔らかいと加工しているうちに圧により変形してうまく加工できないからです。
あと、もう一つの理由としては、もし加工するとしたらドリルが食品に触れるため、ドリルの衛生上の問題があります。

そういった意味でレーザーは触れないという利点があります。


ということで、今回は食品特集です。
いつものように、まずは、出来上がりから。
なぜ算数の問題なのかとか、なぜ裏返しにとか、これについて深くはコメントしません。
覚ってください。

まずレシピ手順1
illustratorを起動します。

レシピ手順2
問題を作ります。
数式は普通でOK


レシピ手順3
パンの形を作ります。



レシピ手順4

プリントの設定をします。
なぜか鏡面印刷にします。


レシピ手順5
レーザーパラメータ設定
ラスター(黒) 強度100% 速度80% 
ベクター(赤) 強度100% 速度20%

パンの設定などプリセットに入っているはずもなく、自分で試しました。
もちろん、試したパンは食べました。
レシピ手順6
レーザーカットのボタンを押して数分待つだけです。
これで終了です。



追記:
ベクター部分は下まで切れませんでした。
速度をもう少し落として試したら行けると思いますが、
おなかがいっぱいで、もうパンが食べられないので止めました。

パンのカットのパラメータについては、またそのうちやってみます。




2013年12月25日水曜日

模様の作り方

illustratorの解説について詳しいサイトはたくさんありますが、
レーザーカッティングにとって重要かどうかという接点でまとめたものが少ないです。
なので、編集に関する特集です。

キーホルダーになるような「模様」を作ってみます。
まず、カラーモードがRGBになっていることを確認してください。→ 設定方法

中でもオブジェクトとして「スター」が結構使えます。
以前、歯車の回(Gear1)でも説明しましたが、スターモードにして、画面をクリックすると下のようなダイアログが出てきます。


生成されるオブジェクトは「点の数」で設定されるスターです。
正三角形の内径は外径の1/2なので、内径より少し内側に設定して下のような図形を作ります。

それで、この基本図形をコピーして回転させます。
位置合わせは、オブジェクトをドラッグして合わせると自動的にほかのオブジェクト位置とあっているかどうかというガイドが表示されるので、そんなに難しくは無いと思います。
あとはコピー&ペーストして位置合わせして、変形から回転を選択します。下の図は30度づつずらして、合計12個作ります

ここで、全体を選択して、塗りを透明にします。

赤にしていますが、ここでは線の色は今は何でもいいです。今度は線を太くして模様っぽくします。
やり方はいろいろあるとおもいますが、ここでは線分をオブジェクト化して作ることにします。
まずは線を太くして、角形状を丸めます。



全選択して、複合パスに変換します。
その後、メニュー>パス>パスのアウトラインを選択すると、オブジェクトに変換されます。
これで、太線が輪郭のあるオブジェクトになりました。
アウトライン化してから、パスファインダで合体を選択しても同じようになります。


今度は塗り部分を透明にして、線を赤(R255,G000,B000)にします。
赤くしているのは、レーザーカッティングのためです。

白矢印のダイレクト選択ツールと
ペンツールで微修正し整形します。
この後、レーザーカッティングの設定のため線を0.001ptにします。
薄くて見えにくいですが、編集はこれで終了です。
あとはレーザー加工機で切るだけです。
加工は次の回を見てください。

...つづく
























2013年12月19日木曜日

カード

クリスマスが近づいてきましたので、クリスマスカードを作ってみました。


もちろん切り抜きです。
3頭のラクダたちを切り抜いています。
なんでクリスマスなのに3頭のラクダなのかと言うと、話が長いのでググってみてください。
聖書の中には3人の賢者がベツレヘムに来て礼拝したという話があります。
降誕節とか光現節で検索するといいかもしれません。

切り抜き部分は、自分で言うのもなんですが上出来です。

しかし、レーザ加工機だけで作ったので、字が薄くて読みにくいかもしれません。
これはレーザーで表面を彫刻というか焦がしているため、加減が難しいからです。
ここらへんも今後の課題です。


出張中なのでしばらく加工できません。
クリスマスあけるまでしばらくブログお休みします。
年内忙しく、また書けるかどうかもよくわかりませんので、
もしかすると年明けになってしまうかもしれません。


読んでくださっている皆様、いつもありがとうございます。
良いクリスマスをお過ごしください。



2013年12月17日火曜日

Xmas nativity2

今回もXmas特集です。
前回はアガチス材でnativity部品を切り出しましたが、今回はその仕上げです。

焦げ臭
まず、焦げ臭の対策。
炭は水で洗ってもとれないこともないですが、タールが付着しているので、切断面をアルコールで拭きました。アルコールで拭くと結構きれいになりました。


修理
次に修理です。
早くもラクダの足が取れました。取れたというか一番細い場所で折れました。木目を横向きに、ラクダのパーツを作ってしまったためです。
レーザーカッターだと方向に限らず簡単に切れてしまうので、木材は木目に沿って割れやすいことをすっかり忘れていました。
基本的なことですが大事です。
ということで、今度は丈夫なパオロッサ材でラクダの細い足が木目にしたがうように作りなおしました。
パオロッサはたいして炎もでないし、すんなり切れるし、固くて割れにくいです。
賢者も欠けていたのでパオロッサで作り直し
椰子の木はウォルナッツ材で作り直し
木材を変えたのは実験シリーズで使った木があまっていたからです。
これらの硬い木は壊れにくいのでレーザーによる小さい部品加工に向いています。

仕上げ
表面の炭を拭き取って、
ついでに透明ニスを塗っておきました。
アガチス材は木っぽい落ち付いた色になりました。
パオロッサは赤茶色が鮮やかになった気がします。
ウォルナッツは桐のような木目でしたが、ニスを塗ると色が濃くなりました。
同じニスでも木毎に違う仕上がりになります。


2013年12月16日月曜日

手袋4

前回までで、革手袋を左手用作りました。
今日は右手用を作ります。
東急ハンズで1000円程度の革を購入しました。
革の裏地が気持ちよかったので、つい違う色の革を買ってしまいました。


前回作った左手袋を何日間か着用して試してみましたが、得に指の間にあたる小さいパーツが壊れやすいです。
もともと動きが激しく引っ張られ易い部分のような気がします。
糸を通す穴も大きすぎました。

あと、手を握るときがきついです。
親指の位置が問題なのかも知れません。
側面側ではなく、もう少し手のひら側にあるべきなのかもしれないです。

いろいろ反省点が見つかったので、編集し直しました。
きっと手袋を作ったことがある人にとっては、当然のことを何を今さらと思っているかもしれませんが、こちらは素人なのでご容赦ください。

注意した点は
親指付け根位置を出来るだけ握りやすいよう、掌側へ移動
穴の大きさを1.5mm径とし、間隔を少し狭くしました。
アイヌの模様を入れてみました。本当は、特に模様がほしいわけでは無いんですが、実験です。

指の太さを余裕持たせました。
レーザで裁断します。


手のひら部分

2回目レーザー照射後
今回2回レーザーを照射してみましたが、少し燃えていました。
木材の時も書きましたが、細かい加工の場合は1回目の照射で炭化した部分が2回目で炎上しやすいようです。1回目より2回目の方が炎上していました。写真の黒ずんでいる部分は燃えた跡です。
模様部分は細かいので炭化しています。

親指と側面部分

手のひら部分より小さい部分に関しては、レーザーを強くしてみました。
強度100%速度13%です。革の暑さは1.6mmです。
見ての通り、熱によって表面が縮んでいました。
2回に分けて裁断しようとすると1回目の縮みでずれが生じます。
なので、革の種類にもよるのかもしれませんが、レーザー裁断は強く一回で済ませてしまうのがよいと思います。
ただし、側面部分の裁断ではところどころ黒ずんでいるように炎がでています。
左の親指部分は少し弱めの強度100%速度14%で照射しました。
親指部分はうまく切れていました。

部品切り出し完了


レーザーによる革加工も簡単ではなく、工夫が必要なようです。

今回はこれで休憩します。
今週は、学会準備で忙しくなったので、縫い合わせはまた今度レポートします。




今日の教訓

  • 革の裁断は強すぎると炎が出、弱すぎると裁断が浅い
  • 2回の裁断は収縮のためずれが生じるため、1回で裁断を推奨
  • 材質によって最適なパラメータを探す必要あり



2013年12月13日金曜日

Xmas nativity

Nativityを自分で作りました。

気に入ったものがネットにはなかったので、
自分でデザインして作ることにしました。

と思い立ったのが、アドベント(待降節)始まったあたりでした。
12月、仕事が結構あり、出張もありで、仕事終わったあとにすこしずつ作りました。


まず出来上がりから。
完成図

組み立て式です。



アガチス材
今回は5mm厚アガチス材を使いました。
ブロック部分は材料の厚みに合わせて5mm間隔で作っています。
売っている材料によって、ところどころサイズを変えるのが手間ですが、重要です。

加工中
先日強度100%、速度4.0%でいいとか書いていましたが、5mm厚中間材の標準は強度100%速度5.6%でした。

周りの木を外して

 じゃあ、速度4.0%で、と思って加工してみました。しかし、星部分と六角星(hexagram)の部分が炭になっていました。取り出そうと思ったら、砕けました。
今回気づきましたが、レーザー加工すると加工表面がうっすら炭化、またはタールが漏出するようで、そこにレーザーを当てると燃えやすくなるように思います。
実験では単純なジグザグ線だったので、わからなかったのですが、細かすぎる加工は難しそうです。もしくはパラメータをもっと選ぶ必要があるようです。
この件については、そのうち試してみます。

組み立て

組み立ては結構楽しいです。
はまりがきついので細かい部分は取れてしまいましたが、なんとかできました。

アガチス材でもこのくらいの小さい部品作れますが壊れやすいです。
これ作るのに、手間はかかりましたがillustratorの勉強になりました。
illustratorの話もそのうちレポートします。


今日の教訓

  • 単純な線を切るのと違い、細かい曲線を切る場合炭化しやすくなるので注意
  • アガチス材でこのくらいの細かいものは壊れやすい
  • 凝りすぎるとプライベートの時間が2週間ほど消えます
  • 切った後は火事現場のようにくさいです(要対策)


2013年12月11日水曜日

手袋3

いよいよ革で本番です。
前回は練習でしたが、本物の革を裁断して作ります。

裁断のための型をillustratorで修正します。
穴の位置、間隔を合わせることが重要です。
あと、試作品できつかった部分を余裕を持たせるように修正します。

1.0mmの革を使いました。

レーザーパラメータは強度100%、速度18%です





裁断終了
革は初めて切りましたが
辺り一帯に焦げくさい匂いが漂っていました。


縫い合わせ終了

 練習していたおかげで縫い合わせは少し速くなりました。

手袋完成

左手用が出来ました。
きついですが入らないこともないです。
一先ず使ってみてから、改良して右手用を作ろうかと思います。

ということで手袋4に続きます



2013年12月9日月曜日

手袋2

前回に引き続き手袋の話です。
前回はillustratorで型紙を編集していました。


目標は革手袋ですが、まだ試作品段階で、ガムテープで作っています。
なぜガムテープかと言うと、手元にあって質感が一番革に近い感じだったからです。
革は高いので、あまり失敗したくないということです。

ということで、ガムテープを貼り合わせてレーザーで裁断しました。


布ガムテープは結構強いです。
プリセットのなかにはガムテープはありません。
まあ、ガムテープを切ろうという発想自体が普通じゃないのかもしれませんが。

最初、紙のプリセット値でレーザー当てていましたが、3度照射しても切れないところがありました。

レーザー強度を上げても、一瞬炎が出てましたが、燃えずに切れていました。
強度100% 速度20%です。



前回裁断したピースを縫い合わせます。

当然ですが、縫い合わせるためには針と糸が必要です。
針は「革用クラフト針」を使います。
糸は麻糸を使います。
東急ハンズとかに売ってます。
あと糸は毛羽立たないように蝋をひきます。


縫い方は下のサイトを参考にしました。

手作り作家-GEORGE-

針は二本使っています。
革加工初心者は手袋作ろうなんて挑戦してはいけません。
ガムテープでさえ難しいです。
革だともう少し固いのでもっと難しいと思います。


で、なんとか完成。

案外見た目はよさそうな感じです。
穴の数が合わなかったり、きついところがあったりしたので、型を編集しなおしました。
なるほど試作品は作ってみるべきです。
反省として、糸の結び目を作る位置も考えるべきです。
指先に結び目を作ると目立ちます。

この手袋、よさそうには見えますが、あまり暖かくありません。むしろ寒いです。


教訓

  • ガムテープはつめたい
  • 女性用の手の形と男性の形はちょっと違う(かも)
  • 穴の数と間隔は揃えること
  • 糸の結び目は目立たないところで
  • 糸に蝋を塗り忘れると毛羽立つ
  • 手袋は難しい



2013年12月6日金曜日

手袋1

手袋作ります。

以前から皮手袋がほしい、自作したいと考えていましたが、どうやればいいのやら...
と思っていたら、型紙を公開しているサイトを発見

でぃあこす
http://dr-cos.com/fp-gloves.html
コスプレ衣装自作のためのサイトらしいです。
なるほど。

るんるんソーイング
http://sew-ing.com/gloves.html


手芸裁縫の世界は奥が深いです。
女性向けが多いので

生地の伸縮や形状によって型紙が違うらしいです。
革用のためには伸縮用は使えなさそうです。


革はレーザー加工機で裁断する予定です。

上のサイトの型紙を参考にillustratorで、なんとかパスにして、ベクターの型紙を作ってみました。
普通、糸を通す穴は型紙にはありません。
布の場合は針でそのまま生地に糸を通しますし、皮革の場合は専用の穴あけ器であけます。

レーザーの場合は細かい作業も自動的にできますので、穴も作ってしまいます。
但し、編集段階で穴の間隔を一定にすることが重要です。
少々手間はかかりますが、illustratorのコピペと整列機能で何とかなります。


で、レーザー裁断。
いや、その前に、自分は裁縫初心者に等しいので、試しが必要です。
型紙もうまくできているのやらと思ったので、そこら辺にある別の素材で試作しました。

ガムテープです。
ガムテープの接着面を合わせて厚手の布のようにしました。
デニム生地のようなごわごわした感じで、革にも似た感じです。


手に当ててみたら、思っていたより小さいので、
illustratorで拡大して再裁断。
穴の位置と数が違っていたので編集。
都合3つほど作りました。



今日の教訓

  • 革は高いので、試しが必要
  • ガムテープは冷たいので防寒には不向き(普通しないと思いますが)
  • 型紙は大事
  • 先人の知恵に学ぶべし(裁縫)


つづく....







2013年12月5日木曜日

レーザー加工実験シリーズ



このブログ結構記事もたまってきました。

もともと自分のための備忘録も兼ねていたのですが、必要な情報がどこに行ったのか探すのに時間がかかる場合もあるため、まとめておくことにしました。

これまでのレーザ加工に関する実験をリンクとしてまとめてみました。

木材
実験1 パオロッサ、ウォルナッツ(胡桃)、エボニー(黒檀)
 重い木を中心に加工の比較
実験2 バルサ
 軽い木
実験3 アガチス
 中間の木

石材
実験1 パリン石
 レーザ強度変化による照射部分の比較



もし他に試してほしいことがあれば、言ってください。考慮します。
但し、趣味でやっているので、材料費はフトコロ具合によります。
厚い紫檀材を切って欲しいと言われても、切る気になれません...。
というか買えないか。


2013年12月4日水曜日

実験 石材1

実験シリーズです。

今回は石材のレーザー加工に関する実験です。
印鑑として使用する石材を加工します。

石材はハンズに売っているパリン石を買ってきました。
実験なので、安い石にしました。一応材料費は自分のフトコロから出しています。

これは印鑑などを作るときに使う石です。
サイズは1.3mm×1.3mm×45mmです。


石材もレーザー加工できるらしいのですが、どの程度のことが出来るかが情報が少なくてよくわかりませんでした。
で、ためしにやって見たら石が溶けて破片が飛んでいました。
あわててレーザーを途中で止めましたが、表面はボロボロでした。かなり焦りました。
何事にも試しは重要です。

今回実験をしたのは、まずはレーザーの強度の違いの効果を見てみたいと思ったためです。
速度は1.6%と固定しました。木材実験で木材(黒檀など)を切った時と同じです。
強度を5, 10, 15, 20, 25, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 100%
と変えていきました。
強度5%ぐらい






 火花もだんだん大きくなっていきます。

照射面を横から見た図

強度を上げると周りが黒くなっていき、残った線も太くなってゆきます。
30%あたりから線の周りに黒い焦げ跡が出ています。
90%あたりになると後から見ると照射部分が少し光っています。
石英などの物質が溶けて固まっているのかもしれません。


まだ行けそうだったので、ついでに強度100%のまま速度を落としていきました。
1.5,1.4, 1.3, 1.2, 1.1, 1.0, 0.9, 0.8, 0.7
と0.1%刻みで変化させています。
速度1.5% このあたりから火花(スパーク)



強度100%速度0.7%
今回最もレーザー強


左面が強度変更、右面が強度100%速度1.5~0.7%

この図の左面より右面の方が単位面積当たりのレーザーのエネルギーが強いです。
手前から奥にかけて、強くなっています。
レーザー照射された部分は削れて行くというより、溶けて盛り上がってきています。

少なくとも今回試した石材に関して言うならば、レーザーだけで版画や印のようなものを作るのは難しそうです。


最後のあたりは黒く変色

ここまでやっておいてなんですが、あまり強度を上げると、溶ける部分が多くなって繊細な線の加工ができません。
始めにためしてみた強度10~30%速度1.6%あたりがちょうどいいのではないかと思います。

しかし、試しにラスタモードで彫刻してみたところ、何度もレーザーを当てていると、削れる部分が増えて、残しておきたい線が細くなっていきます。
石の彫刻に関してはちょうどいいパラメータを探す必要があるようです。
今後の課題です。