2014年2月4日火曜日

木材加工実験 4

木材の加工実験してみましたので、今日はそのレポートです。

今日の素材はケヤキです。
ご存知の通りケヤキは日本で自生し流通している木材です。
関東なら普通にそこらへんに生えています。

比重はそんなに高くありませんが、硬めの木です。
広葉樹で学術名はZelkova serrataです。

素材は東急ハンズで購入して使用しました。
5mm厚で規格が統一されているのが実験に都合良いです。

強度100%で速度を4.0%/3.5%/3.0%/2.5%/2.0%/1.8%(図の下→上)
としました。
速度が遅いほどエネルギー密度が高くなります。つまり1.8%が最も単位面積当たりのエネルギーが高いです。


表面裏面

図の上の方ほど火力が強く(速度が遅く)なっています。

これまでの加工からもわかる通り、速度を落としすぎると炎上し炭化してしまいます。
かといって、速度を落とすと貫通しなくなってしまい、加工が面倒になります。
そのため、貫通しつつ炎の出ないパラメータを探す必要があります。
更に、木材は多種多様で燃えやすい木もあれば燃えにくい木もあり、レーザ加工に都合がいいかどうかは通常のCNCなど切削の都合とは異なります。
そのため、種類によってそれぞれ試す必要があります。

いままでは単純な直線や鋸型の切断をしてきましたが、線の密集した細かい加工は熱量がたまりやすいせいか炎上しやすいという性質がわかりました。
そのため、今回は網目状の加工をしてみました。

線分の長さは10.0mmで段違いにしています。
5段分同じパラメータで加工しています。
線分間の距離は縦方向横方向共に2.0mmとしました。


加工中の様子ですが、
炎は2.0%以下(2.0%と1.8%)で出ていました。
表面と裏面が黒く焦げています。
しかし炭化というほどではありませんでした。

3.5%以上ではレーザーが貫通していないところもあるため、ケヤキでの最適な加工パラメータは速度2.5か3.0%ぐらいです。


こんな風に曲がります。

2014年2月3日月曜日

曲がる木

網目状にレーザ加工してみました。

加工面
使用したのはケヤキ材です。
実験として試したので上の方は少し焦げてますが、特に問題はありません。
実験の話はまたあとでレポートします。

普通の木ですが、曲がるようになります。

こんな風に曲がります。

あまり強く曲げすぎると壊れます。



2014年1月31日金曜日

case 5.2

前回木箱を設計して、蓋の加工まで行きました。
今回は底板と側面です。

今回、側面手前側の板を加工しました。
左が手前側面、右が底面
カリン材を使いました。
側面のでっぱりは蓋に合わせて使います。
今回の側面と底面は比較的単純なのであまり気にしなくていいのですが、込み入ってくると
カリン材は燃えるのでレーザーの調整に気を使います。
蓋だけは細かい加工に自信がなかったのでパオロッサを使いましたが、
カリン材を使ったのは香りがいいのと、狂いが少ないからです。

強度100%速度1.6%です。


今回はそんなに難しい加工ではありませんが、
蓋と合うように設計するのが結構苦労しました。

側面左右の方が気を使う加工なので、加工して次回にレポートします。


2014年1月30日木曜日

case 5.1

これまでアクリル材で箱を作ってきたのですが、材料を変えて木材で作ってみます。
これまでの箱シリーズもどうぞ
いままでのアクリルでは曲げることによって全体の構造の安定性を保ってきました。
しかし、木材はアクリルのように曲げられないので、崩れない構造を考える必要があります。



ところで、ブログはできるだけ毎日更新しようと思っているのですが、
凝ったものを作ると完成までに時間がかかるようになってきました。
すると記事を書くのも遅くなってしまうので、全部完成する前に小出しに記事にしてみます。

なので今日は蓋だけです。
題名も5.1でバージョン番号みたいになっています。側面とか底面などはまた今度作成して記事にします。
まずは完成品の写真からどうぞ。
アラビア風模様です。
ところどころ切り抜きができていなくて残っていますが、レーザーの強度調整が難しく今後の課題です。
しかし、自分としてはこれも味があってよい思うので蓋としてはこれで完成としました。



素材ははがきサイズ(100mm×150mm)を使用するので、以前作成した固定台を利用します。

パオロッサ材

加工中
強度100%速度1.6%です。
結構煙出ました。
細かいので結構時間がかかります。
加工途中

裏面

裏を見ると途中で炎が出たおかげで黒くなっていますが、拭くと炭はある程度取れます。



2014年1月29日水曜日

飾り台

このまえ作成したアクセサリーを立て掛ける台を作りました。

材料は3mm厚アクリル材です。
高さ50mm程度で5mm厚のものを置くのにちょうどよいように作成してみました。


強度100%速度3.0%です。


切出したアクリル材
模様を入れてみました。
これを曲げ器で曲げます。

曲げの角度は大体です。
あまり背の高いものを置くと倒れます。
傾斜は微妙な角度調整が必要なようです。









2014年1月27日月曜日

アクセサリー



ある日、Tシャツのための面白いデザインを見つけました。
知り合いの女の子がデザインしたものだというので、
レーザーカッターで切ったら結構良いのではと思い切ってみました。
デザインのデータをもらって作りました。

まず出来上がりから
左は乾いていますが、右はタールを洗浄して乾かしているところです。


ハートの中にたくさんのハートが詰まっているデザインです。
ハートが詰まりすぎて、レーザーを当てると、隙間が燃え尽きてしまいます。
なので、原画を微修正したり、スケールを変更したりと、苦労しました。

それでようやくできました。パオロッサ材からお見せします。
5mm厚 パオロッサ材

ベクター強度100% 速度1.6%、ラスター(彫刻)強度100% 速度40%です。
失敗したのは下の、カリン材です。
カリン材
 カリン材は加工中炎が出ていました。ハートの隙間も薄すぎて炭化し、型抜きの段階でぼろぼろになりました。
細かい加工は難しいようです。


アクリルで作ったものも載せておきます。
5mm厚 透明アクリル

アクリルの方が彫刻文字が強調されていい感じです。



2014年1月21日火曜日

木材固定

材料を加工するさいに位置合わせが必要です。
だいたいの位置で問題ない場合もありますが、場合によってはぴったり合わせなければならない場合もあります。
とくにうまく切断しきれていない部分を再加工するなどのさいにも位置合わせが必要です。

木材を固定するための部品を作ります。
木材は近くのホームセンターか東急ハンズで購入していますが、売っている寸法は決まっています。
なので、一度固定具を作るとそれに合わせるだけなので便利です。


使用するときは、小さいグリッド状の穴に固定部品をはめていきます。
で、大きい部分に150mm×100mmの木材をはめます。
この大きさなのは、東急ハンズで売っている木のはがきサイズだからです。


このように決まったサイズだと合わせるのが楽になります。
特に、一回レーザー照射しても裏側まで貫通していないという場合があり。
そんな時は、裏側を確かめてから、もう一度加工し直すことになりますが、位置合わせが非常に面倒です。
目測で行うと、たいていずれます。
決まった型があると、ある程度決まった位置に簡単に入れる事ができます。
といっても少し、ずれることがあります。

実際は加工するものによってそれぞれ固定するテンプレート(固定部品)を用意するといいのですが、カットする素材も高いのでよく使う寸法のものだけ作っています。